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お子様の病気について

一般的な子どもの病状・病気について

子どもたちは、発熱、けいれん(ひきつけ)、頭痛、めやに・目の充血、耳の痛み・耳だれ、鼻水・鼻づまり、のどの痛み、咳(せき)・ゼーゼー、腹痛・下痢・嘔吐、皮膚のかゆみ・湿疹などの症状をよく訴えます。このような症状や、以下のような小児科一般の病気、またアレルギーの病気を当院では診断・治療しています。

アレルギー疾患

ぜん息、アトピー性皮膚炎、じんましん、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、スギ花粉症、食物アレルギー、アナフィラキシーなど

 伝染性疾患

インフルエンザ、水痘(みずぼうそう)、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)、麻疹、風疹、手足口病、ヘルパンギーナ、プール熱、とびひ、水いぼなど

溶連菌感染症、アデノウイルス感染症、RSウイルス感染症、マイコプラズマ感染症、ロタウイルス感染症、ノロウイルス感染症など

呼吸器疾患

扁桃炎、咽頭炎、クループ、気管支炎、細気管支炎、肺炎など

消化器疾患

胃腸炎、便秘症など

慢性疾患

鉄欠乏性貧血、肥満、夜尿症(おねしょ)、腎炎など

やわらかい便-それって病気?

便がしゃーしゃー水みたい、つまり水様便です。べちょべちょしていれば泥状便や軟便です。外来には「下痢です」と言って来られる場合がよくあります。
ウイルス性の胃腸炎や食中毒の可能性があります。

また消化管アレルギーで、牛乳などのアレルギーかもしれません。その場合は、便に粘液や血液が混じることもあります。粘液というのは、粘っこい鼻水のような感じです。また潰瘍性大腸炎やクローン病など重い病気の始まりかもしれません。

便は、大腸の中で水分が吸収されれば硬くなっていきます。十分吸収できなければ便は軟らかくなります。ほとんど吸収されなければ、水様便です。
病気の場合に下痢になりますが、逆に腸が正常でも水分を飲みすぎて、大腸での吸収が追いつかないと便は軟らかくなります。

お母さん方は、「便が軟らかいのは病気?」と思って、消化のよいものとして水分の多いおかゆなどを与えます。また「下痢」と思って、水分不足にならないようにと、水分をしっかり与えます。そうすると大腸に到達した便中の水分が多すぎて、大腸で吸収しきれないために便が硬くなりません。便が軟らかいとお母さんは心配で、また水分の摂取が多くなる、つまり悪循環になるのです。もちろん病気のときにおかゆや水分摂取は大切です。しかし腸が正常でも、水分を取りすぎると、便は硬くなれないこともあるということです。

軟らかい便が1日に1-2回で、子どもは元気であって、尿がしっかり出ていれば、腸は正常であるかもしれません。もちろん病気の可能性もありますので、心配なら受診してください。

咳はどうして出るの?

咳は子どもでよく起こる症状です。

咳の原因で多いのは、いわゆる風邪(感冒)ですが、風邪といっても色々な病気が潜んでいるかもしれません。

鼻風邪といえば、鼻水がでるというイメージですが、鼻水を吸い込んで咳、あるいは鼻水がのどの方に落ち込んでの咳もあります。ライノウイルスというウイルスが有名です。まさに鼻風邪のウイルスです。

インフルエンザ(流行性感冒)は高熱が出ますが、鼻水や咳も出ます。

のどに炎症が来ると咽頭炎と言います。扁桃腺が腫れると扁桃炎です。のどの炎症が強いと、のどが痛く、咳が出ます。ウイルスではアデノウイルスが有名です、溶連菌感染症は血性鎖球という細菌が原因です。

副鼻腔炎もあります。顔には副鼻腔という空洞があって、そこが感染した場合です。膿がたまると蓄膿という言い方もします。黄色や緑色のどろどろの鼻水がのどの方に落ち込んで咳が出ることもあります。

のどの奥、咽頭のあたりに炎症があるとクループになります。咳がひどく、犬ばい様咳嗽といって、犬の遠吠え、オットセイのような咳になります。声がかすれたり、声が出なくなります。息を吸うときにゼーゼーいって、ひどいと息が吸えなくなることもあります。

気管支に炎症が広がると、気管支炎です。肺の炎症では肺炎です。気管支炎や肺炎の原因は、RSウイルス、ヒトメタニューモウイルスなどのウイルス、または細菌ではマイコプラズマ、クラミジアに肺炎球菌やインフルエンザ菌もあります。肺炎球菌ワクチンやヒブワクチンを乳児期に受けますが、このヒブというのは、インフルエンザ菌の中のHaemophilus(ヘモフィルス)influenza(インフルエンザ)type b の頭文字のHibを取っています。これはウイルスのインフルエンザではなく、同じ名前ですが細菌です。乳児期にはこの肺炎球菌とインフルエンザ菌は化膿性髄膜炎を引き起こす危険な細菌であり、ワクチンで予防できるのは本当にありがたいです。

その他、咳の原因で忘れてはならないのは百日咳です。百日咳菌で起こります。コココココと息ができないような咳が続きます。息が吸えず苦しくなって、その後でヒューっと大きく息を吸い込みます。夜中に症状が強く出ます。これも乳児期の4種混合ワクチンに含まれており、乳児期での感染はマレですが、もしワクチン接種前の生後2か月までの赤ちゃんに感染すると咳ではなく息ができず(無呼吸)、命の危険にもつながります。年長児から大人で百日咳は見逃してはならない病気です。

咳が出る病気で感染以外の代表は気管支喘息です。といっても感染症が引き金になって喘息発作が出現する場合も多いです。咳が中心の咳喘息もあります。布団で暴れていて咳が出る、夜中に寝ていて咳がよく出るようなら、ダニアレルギーの喘息かもしれません。また喉頭のアレルギーで咳が出ることもあります。胃食道逆流症といって、胃に入った食べ物や胃液が食道からのどの方に逆流して咳が出ることもあります。異物の誤嚥、つまりピーナッツなどの異物が気管の方に入って咳き込むと危険です。心因性咳嗽といって、心理的な背景で咳をする子どももいます。

咳といっても色々な原因がありますので、咳が長引くようなら受診してください。原因に応じた治療が必要です。

ゼーゼー聞こえるときはどうすればいいの?

ゼーゼー、ヒューヒュー聞こえるのは、空気の通り道が狭くなっているからです。鼻水や痰が詰まっていたり、粘膜が腫れていたり、気管支では平滑筋という筋肉が収縮したりして、狭くなります。

この変な音が、息を吸うときに聞こえるのか、吐くときに聞こえるのか、しっかり観察しましょう。クループでは息を吸うときにゼーゼー聞こえます。息を吐くときに聞こえるなら、気管支喘息や気管支炎で、吸う時より吐く時間が長いようなら(呼気延長と言います)、気管支が狭くなっている証拠です。

呼吸困難を見逃してはいけません。息がしにくいので呼吸の回数が増えます。頻呼吸多呼吸と言います。普段からお子さんの呼吸回数を調べておきましょう。のどぼとけの下やみぞおちのところ、また肋骨と肋骨の間が吸う時に凹む(陥没呼吸と言います)ときも呼吸困難のサインです。肩を上げながら呼吸する肩呼吸や、小鼻を膨らませて呼吸する鼻翼呼吸も要注意です。機嫌が悪い、横になって眠れない、ご飯が食べれない、話ができない、など、呼吸困難が疑われたときは救急受診が必要です。

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